マチコト
2013/11/21 香嵐渓
愛知県の豊田市の東側、東加茂郡の足助町にある、東海地方を代表する紅葉スポット「香嵐渓」。国道153号にかかる巴橋から巴川沿いの渓谷と飯盛山からなる地域で、漢字で「香る嵐の渓谷」と書きます。

この一大紅葉景勝地は、ある一人の和尚さんの地元の方々を思う気持ちから始まったそうです。

寛永11年、西暦1634年、江戸時代。「香積寺」の三栄和尚は美しい自然を、より美しくとの願いをこめて般若心経を唱えながら、参道にカエデや杉を一本一本植えたそうです。

その後、大正に入ってからは住民の手によって植えられ、香嵐渓、飯盛山は川沿いに続く約1.2kmの一大紅葉スポットとなっています。

その飯盛山、香嵐渓の東にある足助城からの眺めはすばらしく、足助の町並みや信州への街道を見下ろすことができます。ちなみに足助城は、全国で初めて復元された山城だそうです。歴史ファン、戦国ファンにもたまらないスポットです。

そんな足助町はかつて伊勢街道、飯田街道と呼ばれ、宿場町として栄えました。
今も、その面影が残されています。白壁の土蔵や、格子戸、黒い板壁など、昔ながらの建物が佇んでいて、散策を楽しむことができます。

夏は川遊び、春にはカタクリの花。特にこの時期の紅葉は、大渋滞を作ってしまうほどの人気です。焦る気持ちを抑えて、一人の和尚さんの想いから始まった燃えるような情熱を
色付いた樹々からしっかり感じ取ってください。
2013/11/7 祖父江ぎんなん
この時期、なんといっても楽しみなのは紅葉。しかも、「美味しい紅葉」と言えば…ぎんなんの生産量日本一の町である愛知県、祖父江町の銀杏並木です。1万本を超えるイチョウの樹があって、四季折々の美しさを見ることができます。

毎年秋には町全体が黄金色になり、「銀杏祭り」も開催されます。ぎんなん、美味しいですよね。祖父江町で栽培を始めたのは意外に最近で、つい100年ほど前だったとか。しかも、原木とされている木は、稲沢の祐専寺の境内に植えられていて、勢いは、その他の木には負けないそうです。


特に大きな粒のものは高値で売れたぎんなん。古くは米の凶作時の備蓄食糧に使われたそうですね。木曽川がもたらした、栄養たっぷりの大地で育つイチョウの樹の「祖父江ぎんなん」はもっちりしていて、一流料亭でも高く評価されているそうです。
しかし、燃えにくい事から防災用になったり、伊吹おろしから、屋根を守る為に植えられてきたとも言われています。

今やブランドぎんなんとして、日本でもその名が知られた「祖父江ぎんなん」


11月23日(土)〜12月1日(日)は「そぶえイチョウ黄葉まつり」も行われます。
ぜひお出かけください。