第15回 『雨降り』
前回は雨降りも含め、その場にあった安全速度のお話でしたね。
しとしと降る雨もあれば、最近は「ゲリラ豪雨」などという局地的な大雨もありますね。今回はそんな雨降りの話です。
 雨降り時は、滑りやすくなり危険ですよね?降り始めの舗装路は、ホコリや泥などが雨で浮き上がって滑りやすくなる。また、雨降り時に速度を上げると、タイヤと路面の間に水が入り込み、滑りやすくなる「ハイドロプレーニング現象」・・・自動車学校で習いましたね。
だから雨天時は安全速度で走行したり、いつもより多く車間距離をとってほしいんです。
他にも、道路上の停止線、横断歩道などの白線や、マンホールのふた、工事中の鉄板なども滑りやすくなるので注意が必要です。
車自体の話をすると、タイヤの溝が少ないと滑りやすいですし、ワイパーやウォッシャーなど、ちゃんと機能しないと視界が悪くなりますから、日頃から車の点検・整備も是非お願いします。雨水で視界が悪くなりますから、ワイパーできれいに雨水を拭けないと、危険ですしね。
 たとえワイパーできれいに拭けても、ガラス面すべては拭けません。視界は「晴の日」より狭くなっています。夜間では、雨水で道路標示も見づらいし、他車のライトの光が乱反射してさらに見にくくなることも…。
雨降り時は車側も視界が悪くなりますが、歩行者側も傘をさしたりして視界が悪かったり、少しでも濡れないようにするので、歩行者など思いがけない動きをする場合もあるんです。
他に注意していただきたいのは「ゲリラ豪雨」。台風などによる豪雨は、事前に天気予報等で確認し、できるだけ運転は避けていただければと思いますが、「ゲリラ豪雨」は突然天候が変わりますから、中々避けづらいですね。
豪雨で怖いのは冠水です。冠水しやすい箇所の通過は、極力避けてください。
例えば、鉄道や道路の下をくぐる、アンダーパスの通過は非常に危険です。豪雨により急に水が溜まり、水位は上昇します。水位がマフラーの出口を超え、マフラーから水が入るとエンジンは止まります。乗用車のマフラーの位置はそんなに高くありません。また、水位が上がると水圧でドアが非常にあけづらくなります。車が水没し、動けなくなったからといっても、簡単に外へは脱出できません。
冠水箇所は通行止めになりますが、まずはドライバーの方は、危険箇所を通らない。
短時間の豪雨であれば、安全な場所に車を止め、豪雨が過ぎるのを待つのが一番だと思います。