第12回 『子どもの歩行者』


さて、4月と言えば「入学式」、「入学式」と言えば「新入生」ということで、この時期ドライバーさんに気をつけてほしい人といえば、小学校へ入学したばかりの新一年生に気をつけてほしいですね。

過去5年間のデータでは、歩行中の小学生の死傷者を学年別に見ると、1年生が一番多く、2年生、3年生と進級するごとに少なくなります。
 年令別で言うと、7歳児の事故だけ非常に多くなりますので、1・2年生ということで「小学校低学年」と言ったほうがいいのかもしれません。
 月別でいうと4月から7月、10月、11月に死傷者数が多く、時間帯でいうと小学生全体では7時台と15時~17時台が多く、小学校低学年では15時台が一番多くなります。
 また、別の調査では平日が土日に比べ多く、一番多い金曜日は日曜日の2倍以上というデータもあります。
目的別で分類すると、下校中がトップ、二番目が登校中、その後遊んでいる最中や遊びに向かう途中という順位になります。
まさにこの時間、学校から帰って遊びに出かけたりして事故に遭われる…。
男女別で見ると、男の子の死傷者数は、女の子の2倍以上というデータもあります。



原因は、小学校入学などで保護者等から離れ、活動範囲が広がったことで増加し、進級し交通ルールの理解が深まることにより、件数が減ると考えられています。
しかし、小学校低学年の男の子を、特に注意すればいいという訳ではありません。
保護者の方は、道路の危険性を子どもに何度でも教えてあげて下さい。
ドライバー側は、子どもの特性を理解すること。小学生の事故は「飛び出し」が一番多いです。運転中に歩行者、特に子どもを見かけたときは「飛び出してくるかもしれない…」と想定した上で子どもと距離をとったり、速度を落としたり…と、その場にあった対応が必要です。平日の午後など事故の多い時間帯、公園・学校付近等子どもの多そうな場所は特に注意が必要です。
 小学校低学年の子どもを守るのは、保護者だけでなくドライバーもということです。