第8回 『指差し呼称』


運転操作も、足の位置ひとつ間違えただけでも、重大事故に繋がる可能性あるとお話しましたね。アクセルとブレーキを踏み間違えたりして事故を起こす。
カギのかけ忘れを引き合いに出しましたね。
「カギをかける」という行為を、よそ事考えていたりしながら無意識に行うと、カギを「かけたか」「かけなかったか」アヤフヤになってしまいます。
ペダルの踏み間違いも、考え事したり、電話など運転操作以外のことをしていると、止まらなければならないのに、足をアクセルに載せたまま、ブレーキのつもりで思い切り踏んでしまい、踏み間違いをするということでしたね。
実は、踏み間違えた直後ではなく、その後の対応が事故につながっていることもわかっています。 「運転操作を誤って起こす事故」全般に言えるのですが、自分の意図しない車の動きに、ドライバーが慌てたりパニックになったりするのです。
止まるつもりでペダルを踏むが、踏み間違えにより車は加速する。ドライバーは、車が思いがけない動きをするので慌てます。直後にブレーキを踏みなおせばいいのですが、慌ててしまい、更にアクセルを踏み続け、何かに衝突してしまう。データでも「慌て・パニック」が一番多いのです。
慌ててしまい、さらに大きなこととなる…それを、どうやって防げばいいのでしょうか?
最近は、誤操作による飛び出しなどを防止する装置がついた車もありますが、誤操作をなくす方法として、「指差呼称」「指差し呼称」をご存知ですか?電車の運転手が信号などを指差しながら運転するあのことです。



それをなぜやるのか。運転に際して、信号や速度表示など色々なものに指を差すことによって、それを意識するということ。安全確認や操作を、意識してやっているということなんです。
では、車の運転でも「指差し呼称」をすべきでしょうが、中々難しいですよね。ポイントは運転操作の意識を持ち続けること。そのためにも運転操作以外のことはしないことですね。ブレーキ操作やハンドル操作など、「指差し呼称」ができなくても、「指差し」をしたつもりで意識すれば良い訳です。
よそ事を考えたり、電話やスマホをやりながら無意識で運転操作…駐車場などスピードの出ていないところであっても「ながら運転」はしてはいけません。

運転操作を意識するためにも「いつも心で指差し呼称」!これがポイントです。