丸山隆平、アイドル業は“綱渡り”

丸山隆平主演の『連続ドラマW 大江戸グレートジャーニー ~ザ・お伊勢参り~』が6月6日スタート
 関ジャニ∞の丸山隆平が主演するWOWOW『連続ドラマW 大江戸グレートジャーニー ~ザ・お伊勢参り~』(毎週土曜 後10:00※第1話無料放送、全6話)が、6月6日より放送される。賭け事に明け暮れ、いい加減だけどどこか憎めない主人公・辰五郎を演じる丸山。自身との共通点について聞くと「綱渡り」だというアイドル業とも重ね合わせる部分があるよう。他にも役作りやあたたかな現場の雰囲気について話を聞いた。

 同ドラマは大ヒット映画『超高速!参勤交代』原作・脚本の土橋章宏氏と、監督の本木克英氏が再タッグを結成。江戸時代を舞台にかつては江戸の中で最強の賭博師と呼ばれていたが、今はただのダメ男である辰五郎(丸山)が、現代でも人気のお伊勢参りの中でも、60年に一度の「おかげ年」に行われた一大イベント“おかげ参り”に向かう道中で、巻き起こるハプニングを描いたロードムービー。

 お金にだらしなく、すぐ賭け事に手を出してはピンチに陥るも、困った人は見捨てられない。そんな人情あふれる主人公・辰五郎。丸山は「いい加減なところも似ている気がしますし、この仕事も“水商売”ですから、その日暮らしっちゃその日暮らしなんです。毎年確定申告のときに『今年がピークやな』って思うようにします」と俳優業はもちろん、グループとしてはドームクラスのツアーを幾度となく成功させながらも、自らの仕事も常に安定しているわけではないと自戒する。

 「アイドルといってもCDセールスもいつまで保つかわからない。配信の時代になってきているので、それはちゃんと順応していかなければいけない。そう思うと、CDセールスが豊かな時代のギリギリでデビューできてよかった。そういう綱渡りなところは似てる」と辰五郎の生き方に親近感を抱いている。

 2020年、新型コロナウィルスの影響によって“不安定”な世の中になってきている。「今なんて特にそう。その日毎日をどう過ごすか。家のなかでどう過ごすかとか、この仕事は必要なのかとか。でもコロナに関係なく、きっとそういった葛藤って、なにかしら観てる方にも共感していただける部分はあるかもしれないですね」。

■“家族感”のある京都撮影所での日々 大倉忠義からのアシスト「あいつにとってもホーム」

 昨年から、丸山の出身地である京都の松竹撮影所で行われた撮影は、スタッフ・キャスト含めアットホーム感に包まれていたという。「他の撮影所にはない独特の文化を感じました。技術スタッフさんやメイク・衣装さんにもチーム感というか、いい意味で独特な空気がありました。まさに家族のような、あったかい雰囲気。床山(かつら)の最年長のおばちゃんが、カメラマンさんと言い合うのも普段ならピリッとするけど、なんか痴話ゲンカを聞いているような『またやってるわ~』みたいな感じ。ほんまに家族のようにほっこりする現場でした。『またかえってきいや』と言われて、『また帰ってきたいな』って」。

 作品のストーリーとしても、辰五郎とひょんなことから共にお伊勢参りに旅立つ、すぐに死にたがる訳ありの美女・沙夜(芳根京子)、奉公先を抜け出してきた少年・三吉(斎藤汰鷹)、代参犬(飼い主に代わってお伊勢参りをする犬)の駄犬・翁丸らは“家族”のような関係になっていく。「まさにこの作品を作るのにお誂(あつら)え向きな現場」だったという。

 キャスト同士の仲も深まったようで、辰五郎を追う江戸一の殺し屋で借金取りの菊佐を演じる山本耕史とは「撮影中にカラオケ行きました。『1時間だけお願い~』って言ったのに2、3時間付き合わせちゃいました(笑)。ちょっとだけいいですか、って。楽しかったな~。学生のとき行っていたような汚いカラオケに連れて行ったんですけど…、山本さんとモノマネ大会しました」と楽しい思い出に思わず声も弾む。

 「汰鷹とはずっとベタベタでした。集中したい時には離れる方法を学びました(笑)。めちゃくちゃかわいいし、ほんまに近所にいる子供。なのにカメラ回るとバチッときめてきよる。直前までしゃべってるのに、せりふも確認せんとスッと役に入るから。あいつはめちゃくちゃすごい!あいつは恐ろしいよ!ずっと裏で、はしゃいでるのに…。憎ったらしくてかわいいな~と」。

 ダメダメなのに、どこか人を惹き付ける魅力のある辰五郎は、周りの人々とのコミュニケーションを積極的に楽しむ丸山の姿と重なる部分がある。その後も「翁(丸)はずるいのよ。めっちゃフォトジェ!」「京子ちゃんはめっちゃ、すてきな女優さん!」と共演キャストの印象を嬉々として語ってくれた。

 撮影前には、メンバーからのアシストもあったようで「大倉(忠義)も『必殺仕事人』のときにお世話になっていて、撮影所の人に『よろしくおねがいします』って1本連絡をとってくれていたみたい。あいつにとってもホームみたいなところを実感しました。彼がそう思うのも頷ける」と充実した撮影の日々を懐かしんだ。

■“時代劇”色の強くない時代劇を「違和感のない感じ」

 “最強の賭博師”という設定から、撮影開始前には「ブラックジャックとかそういうゲームに挑みました」と丸山。これまで賭け事にはハマったことがないそうだが「辰五郎は生計を立てるという意味もあるのでしょうけど、その空気がすきだから賭場に行っているという部分もあって、そこから作り始めました。あとは“粋”とはなにか、江戸っ子である彼の美学、美徳を意識して生活してみようと、台本をいただいてから心がけていました」と人物像を多角的に理解しようと試みた。

 賭け事の魅力は少なからず理解したようで「負ける気がしなくなってくる、あの恐ろしさ?ないものがあると信じさせる魔力があって、そこにズルズル引っ張られているのかな。ちょっと気を抜いたときに持っていかれちゃうのも刺激的で、また同じくらい賭けたら戻ってくるかも…と思ってしまう、中毒性がある。本当に勝つ人は、そんな賭け方しないんですよね。『勝てる!』という時だけ多めに賭けて、見極めたり、様子を見たり、そうするときは勝てるんです。賭け場の様子をみる、人との様子をみるのも楽しい」。

 「人として“やっちゃいけないこと”は、時代は違えど同じじゃないですか、なのに、辰五郎は一話の間に全部やっちゃう。それでもなぜか許してしまう。不思議な人間味のあるキャラクター。情にもろいところがあるから、惚れた腫れたではなく、困っている人は身銭削ってでも放っておけない。今後、描かれる辰五郎の出生も見ていただければ、その人となりの理由もわかっていただけると思う」と話数は進むに連れ彼のバックグランドも見どころとなる。

 今作は派手な殺陣など“ザ・時代劇”らしい描写は多くはないが、市井の人々の軽妙なやりとり、おいしそうな当時のご当地グルメ、ホロリとくる人情ストーリーが魅力だ。実際の撮影でも所作など、ほぼ特別な指導はなかった。

 それゆえ、完成した作品について「異物がはいってきた感じがしない。エキストラの方もその当時の人のような佇まいでいてくれるから、時代劇を観ている感じがしない、軽やかさがある。違和感のない感じ。どの時代にも制度、しきたりや文化があるけど、文明的なものは変化しても人間の心根は変わらないという共通点は感じました」と手応えをみせる。丸山にとって約13年ぶりの時代劇。これまでのキャリアを生かし、この異色な時代劇のなかで辰五郎としてどのように躍動するのか、注目だ。

(提供:オリコン)


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